AIブログシリーズ: 図書館におけるタイトルマッチングの統一手法

進化し続ける図書館の状況において、目録業務への一貫した正確なタイトルマッチングという課題は、ますます顕著になってきています。
この課題は、多様なリソースのタイプやフォーマット(印刷物、電子、デジタル、または書籍、ビデオ、オーディオなど)の管理から、リソースの共有まで、図書館のさまざまな機能に影響を及ぼし、裏方ではマニュアル作業による問題解決への時間の投資、表方においては図書館利用者のフラストレーションにつながります。

クラリベイトの事業の一部であるEx Librisには、図書館エクスペリエンスの変革をリードするために、急成長するテクノロジーの力を活用してきたという数十年の経験があります。

今、私たちは信頼できるコミュニティと緊密に協力し、タイトルのマッチングに革命を起こす画期的なAIソリューションを開発しています。全ての図書館の活動をサポートする、統一手法を提供できるようにする事が目標です。

私たちは、現在のシステムの限界を理解しています。書籍は、コンテンツ提供者によって、またそれぞれの大学研究機関の図書館員によって、時には同じ機関内であっても異なって目録されています。

既存のタイトル照会の方法では、照合の質が判定できない、照合の基準がばらばらである、製品間における不適合がるなどの理由から、不十分なものとなっています。

私たちが提案するAIソリューション

私たちの手法では、正確なタイトルマッチングから始まり、リソース管理における重複を防止、蔵書の発展とリソース共有の合理化を目指しています。
私たちは、AI機能を活用し、すべてのプラットフォーム製品におけるタイトルマッチングの一元ソリューションの提供に役立つモデル、正確で単一なタイトルの目録作成、目録の担当者と図書館員の支援にフォーカスをあてています。

最初のステップでは、理想的にフィットするものを見つけるために、さまざまな記録フィールドで、異なったAIモデルを使ってのテストを行いました。
前提として、高い精度を、より高いリコールよりも優先して、一致した数を通して、正しい一致を識別しました。 このプロセスには、著者、タイトル、その他のフィールドの標準化が含まれ、最もパフォーマンスの優れたAIモデルによる選択に従い、モデルに最適なフィールドになるように決定しました。

画期的なのは、リソースタイプ、標準化されたタイトル、標準化された著者、出版年と改訂版を含めることで、これらをマッピングし、セマンティック検索に最適な結果が出せる事です。正確なマッチングも重要な進歩ですが、真の課題は、異なるリソースのタイプ、エディション、インスタンスを持つ作品などを含む、拡張されたタイトルマッチングです。

図書館におけるタイトルマッチングのためにAIを活用することで、可能性の領域が広がります。

私たちがAIの可能性をより深く掘り下げる事で、図書館のあらゆる活動をサポートするための、タイトルマッチングの統一手法という目標は、例えば蔵書発展プロセスやそれ以外の範囲でも、より高い効率性と正確性を実現する可能性を秘めています。

この記事はAIシリーズの第3弾です。

ご興味ございましたら、ぜひ、会話型・ディスカバリーとリンクトオープンデータに関する以前のブログ記事もご覧ください。

このブログはExLibrisのブログシリーズを日本語訳したものです。ブログの原文は こちら をご覧ください。