新町 智久
IPグループ
法人営業マネージャー
カリフォルニア大学でインターナショナルビジネスを専攻し上智大学比較文化学部に編入、経済を専攻。卒業後、金融業界に入社し運用部に配属。3年後、銀行の法人営業部へ転職。その後2010年に当時のトムソンロイターに入社し知財部門の法人営業を担当。一度金融業界の営業に戻るも、2016年にライフサイエンス部門の法人営業として再度入社、その後2018年5月に営業マネージャーへ昇格。2019年10月からはIPグループへ営業マネージャーとして異動し現在に至る。
異なるバックグラウンドからの転職について
知的財産もライフサイエンスもバックグラウンドがない状態からのスタートでした。入社後はOJTで先輩について行って学び、お客様からも色々と教えてもらいました。周囲には博士号を持っている人が多くいる中、自分は何もない・・・と思うこともありましたが、何か行き詰った時に周囲の常識に捉われない打開案を出せたことなど、他の視点・切り口を持っていることが自分の強みだと思っています。
入社を決めた理由
金融業界はどこもほぼ同じような商品を提供しているので、やれることは皆同じでした。一方、この会社においては、ここでしか提供していないコンテンツがあり、そうしたものを提供できる営業職に興味を持ちましたし、面接官のオープンさ、アットホームな文化や組織にも惹かれました。営業としてライフサイエンス部門に再入社した後に管理職まで昇進し、その後一番初めに関わった知財部門に戻ろうと思ったのは、当社の強みであるコンテンツビジネスに携わりたかったからでしょうか。
マネージャーになって一番何が変わった?
人を介してお客様のニーズにお応えすることでしょうか。自分の目標はチームメンバーの足し算なので、よりチームワークを意識してチームメンバーがいかにモチベーションを持って日々取り組んでくれるか、という事を考えるようになりました。よりよいリーダーになることを目指して、いかにメンバーをサポートできるかはまだまだ模索中です。
職務内容
営業の時は誰よりも早く正確な情報を提供して、お客様の研究・技術開発、マーケティング戦略、経営企画などそれぞれのステージに対する情報を提供することがミッションでしたが、マネージャーになったことで業務内容も変わってきました。週次で営業会議を行い各営業の活動(案件の確度)を確認し、各案件の精度上げていくことを一緒に考えます。BANT(Budget、Authority、Needs、Timeline)の4つの軸で案件化に向けて工夫しております。情報をフィルタリングすることなく、常にオープンなチーム環境を意識してチームメンバーにコミュニケーションしてます。
仕事のやりがい
我々は研究や製品開発を直接行うことはありませんが、最前線でイノベーションを目指しているお客様に情報提供をしていることにすごくやりがいを感じています。知的財産、学術論文、ライフサイエンスの総合的かつ包括的な情報・ソリューション提供はマーケットでも独自の立ち位置ですし、人々が豊かな生活を送ることについての研究や開発に情報提供することで間接的であっても世の中に貢献できていると自負しています。
また自分の知見をチームメンバーに共有することで案件化したり、成約につながった時は、マネージャーになって良かったと感じることができます。チームとして強くなると、一人では到達できないスピードで進めていける事ができ、お客様に情報を伝えるスピードも早くなるので、そういう点においてもお客様に対しての貢献度合いを高くすることができると思います。
思い出に残っているエピソード
当時のCEOとアジアパシフィックの責任者を自分の担当の営業先へ連れて行ってミーティングに参加したことです。単なる表敬訪問ではなくプロダクティブなミーティングだったと双方からフィードバックをもらえました。自分のゴールとしてはお客様のApproved Vendorではなく、Trusted Partnerになることなので、そのゴールまで持って行けていたと思っています。お客様の中期経営計画や会社の方針に対して情報を提供できたこと、またそこまでのリレーションシップの構築ができたという経験になっています。
子どもの頃や学生時代は・・・
有名になりたかったです(笑)。プロゴルファーになりたいという夢もありましたが、ケガであきらめました。
クラリベイトの良いところ、こうなれば良いというところ
フラットな組織であり、良い意味でみんなファミリーという感じです。お客様にとってベネフィットな提案であれば他部門と連携して、組織全体で取り組もうという姿勢があります。外資系だとキャリア形成に転職が唯一のオプションですが、トムソンロイターからスピンオフして、会社として社員の育成に力を入れ始めていると感じています。
今後やりたいこと、目指していること
前回も社員インタビューに出ているんですが、その時は「今後はマネージャーとして自分が積み上げてきたことを共有できるチームを持ちたい、自分が当社に入ったきっかけとなったマネージャーのような存在になりたい」と答えていました。現在はマネージャーになりましたが、なぜマネージャーになりたかったのかと考えたときに、一営業としては自信を持って何にでも対応できると思っていますが、一人でできる事には限界があります。自分だけなら1×1=1ですが、チームに6人いて自分の成功体験を共有したら1×6=6になります。それを実現することによって会社のビジネスにより貢献できるし、個人としての成長につながります。 これからはマネージャーとしてのよりチームを大きくして結果を出していくことにコミットしていきたいです。10年後くらいにはアジアパシフィックの法人営業を統括するようなポジションになりたいと考えています。
小澤 雅代
IPグループ
アカウントマネージャー
大学の商学部でマーケテイングや商品学、製品開発のプロセスを勉強。航空物流関連のゼミに所属し各国のハブ空港のことや物流プロセスについて学ぶ。最初に入社した旅行代理店で営業として7年間働いた後に医療機器の会社で代理店営業職や製品営業技術を経験。その後2019年にClarivateに入社。現在はIPグループの営業を担当。
入社を決めた理由、懸念していたこと
前職の時の知り合いから声をかけてもらったのですが、仕事が楽しくて転職する気がなかったので最初は悩みました。ただ何十年もこれから働くと考えたときに、もう少しプライベートを大事にしたい、ワークライフバランスのことを考えたいと思い、受けてみようかなと思ったのがきっかけです。前職の時は時間のほとんどを仕事にかけていたので、仕事以外に興味があることに時間を持つのもいいかなと思いました。業界が異なるとしても今までの経験を生かすことができるという実感はあったので、そこまで転職に不安はありませんでした。仕事する時間帯が変わったことや仕事の始めと終わりの時間が自分でコントロールできるようになったのが良い点です。
職務内容
基本的には顧客訪問を1日1件から2件対応して、出張の時はまとめて1日2・3件アポイントを取るようなスタイルです。製品トレーニングの時は1日がかりで顧客対応をすることもあります。お客様は知財部の方やR&D 、技術部門などがメインとなります。会社では提案書や見積書を作成したり、お客様に定期的にコンタクトを取って情報提供やヒアリングをしてコミュニケーションを取ったりしています。また過去のコンタクト先や最近連絡をとっていないお客様を掘り起こして、コンタクト先を拡大することもやっています。ポストコロナの時代では、お客様の意識や購入のプロセスも変わってくると思いますし、営業活動も大きく変わってきていますので、どのような方法が良いのか、模索しながら日々活動をしています。
仕事のやりがいを感じるとき
営業として売上目標を達成することがミッションなので受注できた時が一番嬉しいです。クラリベイトを信頼して依頼してもらえた時やお客様が課題を抱えていてそれを解決できたことを喜んでくれた時もやりがいを感じます。お客様に自信を持ってお勧めできる製品を持っている点は恵まれていると思います。
印象に残っているエピソード
入社して初めて単独訪問した企業で初めてDerwent Innovationの契約を受注できたことが印象に残っています。製品プレゼン、トレーニング、どういう契約内容にするかを3~4カ月くらいかけて契約を取りました。受注までの一連のプロセスを経験できたことは自信につながりました。それと失敗という訳ではないですが、Techstreetの案件でこれは先方からコンタクトがあって見積もりの問い合わせを受けたのですが、他社との比較検討となり最終的には上司にも同行してもらって交渉した案件がありました。結局他社が選ばれたのですが次につながる話はできたと思うので今でもコンタクトを取っています。全部自分でやろうとするのではなく、自分が出来ない事は他のメンバーや上司の力を借りてサポートしてもらうことも必要だと学んだエピソードです。
ワークライフバランスについて
数字行っていないと休みづらいというのはありますが、休みは取りやすい環境だと思います。本当はドライブや旅行が好きなのですが、コロナの影響でなかなか遠出が出来ない状況なのがツライところですね。
クラリベイトのここが良い/ここがこうなったらもっと良いというところ
穏やかな人が多く、落ち着いて仕事をしている人が多い印象です。私自身は、これまではどちらかというと時間的にも精神的にも余裕がない状態で仕事に接していたところがあったので、もっと広い視野を持って周囲とコミュニケーションすることで営業としても成長していきたいと思っています。それと組織が変更になってIPサービスのチームとの連携が強くなったので社内調整がしやすくなったと感じています。
今後やりたいと、目指していること
自分の知識やスキルが足りないと実感する場面があるので、お客様の課題に対して具体的にこうしたことができる、という提案ができるようになりたいです。お客様から聞かれたことを持ち帰るだけでなく、その場で色々な提案ができるようになりたいと思います。その上で連続して予算が達成できる営業になりたいと思っています。
浦田 大貴
サイエンス グループ
テクノロジーコンサルタント
大学時代は国際関係論を専攻。就職する際に情報通信や教育面におけるグローバルなビジネスや新たなサービスの展開に興味を持ち、前職の情報通信系の会社へ入社。大学向けにソフトウェアの開発・提供を行い、営業として1年、企画開発として約8年経験を積む。サービス展開が軌道に乗って落ち着いてきた頃に新しい挑戦と思い、データ分析を担当するコンサルティングとして2019年にClarivateへ入社。入社当初よりデータ作成を自動化するツールの開発プロジェクトに参加し仕様作成や外部委託しているベンダーの管理、スケジュール進行、顧客への提案を担当。現在はサイエンスグループで、ツールの管理・拡張を行いながら、Web of Scienceのデータを利用した分析や新規サービスの企画開発、分析業務に対するお客様のサポートを担当。
入社を決めた理由、懸念していたこと
前職でお客様がアカデミックな機関だったこともあり、研究開発を含めた学術的な領域に非常に関心を持っており、同領域で大きな実績を持っているClarivateを志望しました。さらにその中で、お客様へ新規サービスの企画開発や提案をしていくという経験も活かすことができそうなコンサルティング職で応募を行いました。入社に際し英語には懸念がありましたが、面接で実際に働いている方のお話を伺い、親身にアドバイスもいただいたことで、不安を払拭することができ、入社を決意しました。
職務内容
基本的は大きく以下の3つに分かれています。
1.特定のプロジェクトの実行
どのようにデータを利用・分析するのかを議論し、定義して、実行していきます。プロジェクト単位でまわっているので案件発生ベースでプロジェクトにアサインされていきます。
2.プロダクトサポート
Web of Science関係のAPIに関するプロダクトや昨年開発に携わった分析ツールについて、お客様からの問い合わせに対するサポートおよび対応を行っています。
3.プリセースル、マーケティング
既存のプロダクトやツールのプリセースル・マーケティングにプラスして、新たなサービスやツールの企画や提案を行っています。大学がメインのお客様になりますが、企業向けにも提案を行っています。
仕事のやりがいを感じるとき
新しいスキルや専門知識を自分で身に着けてそれを生かしていくことができたときにやりがいを感じます。前職で実施してきた業務内容とは異なることも多くあるので、前職で得た知識や経験を活かしながら、今まで知らなかったことやできなかったことを自分で勉強することによって上手く仕事に生かすことができた時に成長を感じることができ、やりがいも感じます。
印象に残っているエピソード
入社して間もない時期に、新たに開発中のツールをユーザー会(Clarivateの製品を利用しているお客様を対象としたイベント)で発表したことが印象に残っています。まだ分からないことも多かったので、様々な過去のやりとりを見ながらお客様がどのようなことで困っているかを想像し、周りからのフィードバックも得ながら内容を作り上げました。結果、お客様やチームからも高く評価してもらう事ができ、はじめて成果を出すことができたため、印象に残るエピソードとなりました。
ワークライフバランスについて
フレックスやテレワークはしやすい環境だし制度も整っています。COVID-19の影響がある前から勤務に関する制度やサポートは確立されており、在宅での仕事も問題なくできる状況です。ワークライフバランスを特別意識しているという事はないが、ずっと仕事をしていると却って効率が落ちてしまうということもあるので、自分と相談しながら仕事とプライベートのバランスを取ることを心がけています。
クラリベイトのここが良い/ここがこうなったらもっと良いというところ
今後も生活環境が変わる可能性がある中で、自分のペースや生活の状況に応じて働きやすい制度や環境が整っているところは良いことだと思います。一方でタイミング的なこともありますが組織変更は結構多くあるという印象です。外資系が初めてなのでそう感じるのかもしれませんが、上手く折り合いを付けながら業務や組織に慣れていきたいと思っています。
今後やりたいと、目指していること
プロジェクトマネジメントのスキルをもっと磨いていきたいです。開発に役立つプログラミングも勉強しながら、近いうちにプロジェクトマネジメントの資格を取ろうと思っています。将来的には自分でどんどん新しいプロジェクトを起こし、推進していけるような人材になることを目指しています。
小嶋 和
IP グループ
IP分析コンサルタント
大学では化学を専攻し、研究室では多孔性錯体結晶を反応場とした特異的反応について研究。新卒で入社した会社の研究開発部門で自動車や電子機器の母体に使われる樹脂コンパウンドの研究開発に携わる。前職の仕事を通じて将来は特許に関わる仕事をしたいと考えるようになり、2018年にIPの分析を専門としたコンサルタントとしてクラリベイトに入社。
入社を決めた理由、懸念していたこと
前職で研究開発をしている時から特許には日常的に触れていました。当時は他社の特許が自社技術と抵触しないかどうかという観点で見ることが多かったのですが、特許に書かれている技術情報をもっと研究開発に活かせないか、と思い始めたことが転職を考えたきっかけです。新しい研究テーマに取り組む際、他社特許を読んで自分なりに既存技術の変遷をまとめたことがあるのですが、全部読むのは時間がかかり、情報を整理するのも一苦労でした。もっと効率的に、かつ精密に分析する方法はないのかと思っていたところ、クラリベイトにはまさにそういった分析を専門としたチームが存在することを知り、入社しました。自分で特許の勉強をして資格を取得したりはしたものの、知識は十分でないし未経験の業種に変わることでやっていけるかどうか、という不安はありましたが、上司や先輩のサポートを受けて仕事をこなすことができています。
職務内容
特許情報を活用した分析が主な職務になります。分析内容としては、ある技術分野における技術トレンドや主要プレイヤーなどを把握する技術動向調査が多いですが、その他にも競合分析や用途探索など、お客様のニーズに合わせた分析をご提供しています。プロジェクト単位で動いており、1つのプロジェクトに2~3カ月くらい携わります。プロジェクトの流れとしては、まずお客様のニーズをヒアリングし、それに合わせた分析内容を考案し、ご提案します。受注を受けた後はサーチャーとお客様と相談しながら調査仕様を調整し、分析を行っていくという流れです。分析内容によって進め方は異なりますが、お客様と随時打ち合わせを行い、サーチャーと連携しながらプロジェクトを進めるという点は基本的に共通しています。
仕事のやりがいを感じるとき
最終的に出来上がった成果物をもって報告会を実施してお客様に喜んでいただく事はもちろん嬉しいですが、後々にフィードバックをもらえることがあり、納品後もデータを活用いただいていることがわかると本当に役に立ったのだと思えるし、モチベーションになります。一時的なサービス提供で終わるのではなく、お客様にリピートしてもらえることも嬉しいですね。
印象に残っているエピソード
先輩のフォローとして入った初めて携わったプロジェクトが印象に残っています。クラリベイトでは事前にある程度分析項目は決めますが、プロジェクトの途中でもお客様のニーズを考慮して適宜分析項目を調整し、それらを踏まえて考察し報告書を作成しています。その分析から報告書作成までを初めて任されることになり、勝手が分からない中でお客様が何を求めているかということを突き詰めて考えました。お客様の主幹事業に係る内容でありお客様側としてもかなり力を入れているプロジェクトだったのでプレッシャーもありましたが、報告会後に「あの時の分析が役に立った」というフィードバックがあり、とても嬉しかったし印象に残っています。他には自分が初めて主担当として任命されたプロジェクトは、期間も半年にわたるような規模が大きいものだったというのもありますが、キックオフから報告会まで自分がリードを取って話を進めたので印象に残っています。やはり初めて経験したことは強く印象に残っていますが、今後も新しいサービスを積極的に展開していく予定なので、そういう意味では常に刺激的です。チーム体制や組織も大きく変わり、他のチームと協力して何か新しい事ができないか方向性を探していたりもするので、今後も他社との差別化を図れるような付加価値のある新規サービスを考案・提供していければと思っています。
ワークライフバランスについて
家で映画を見たり、本を読んだり、ストレスを発散する方法は自分なりにいくつか持っています。でもコロナウイルスの影響で在宅勤務が続き、オフとオンの切り替えがしづらくなっているとは感じています。案件が重なる3月が一番忙しいですが、落ち着けば休みと取ってリフレッシュする時間も持てます。最近は姉から譲ってもらった多肉植物を育て始めていて、ちゃんと育つように育て方についても調べながら可愛がっています。芽が出てくると本当に可愛くて、愛着が一層湧きます。
クラリベイトのここが良い/ここがこうなったらもっと良いというところ
良いところは色々なバックグラウンドや専門分野を持っている人が大勢いることです。お互いに尊敬をもって接することができると感じています。また幅広い業種のお客様を相手にするので自分自身の知見も広がります。もっと良くなればと思う事は、自分が関わっていないプロジェクトの情報共有が少ない点です。様々な内容のプロジェクトを知ることは自分自身の学びになりますし、逆に第三者の意見を聞くことで自分の考察を深められれば、最終的にお客様の利益にも繋がると思うので、そういう情報がより良い形で共有できるようになればと思います。
今後やりたいと、目指していること
まだ周りのサポートを受けて仕事をしていますし、知識もまだまだ足りないと思っているので、まずは今の仕事において経験を積んで成長していきたいです。将来的には特許分析で得られたことを技術開発へフィードバックしていくためには、どういう立場になるべきかという視点でキャリアを考えていきたいです。
鷹野 芳樹
IP グループ
シニアサーチアナリスト
大学では物性物理を専攻し、分子性導体に関する物質について研究。博士号を取得後、大学にてポスドクを5年ほど経験。友人が特許業界にいたことや、研究者を何らかの形でサポートできる仕事をやってみたいと思い、特許調査を行っていたNTS(ニッポンテクニカルサービス)へ2008年に入社。それ以降IPグループの特許調査に携わり、現在はシニアサーチアナリストとしてチームをリードしている。
研究者から民間企業に入社したことで感じたこと
研究者から民間企業に入社する際の懸念は色々ありましたが、特に、研究機関で働いている間は免除されていた奨学金の返済を開始しなくてはならなくなり、経済的な負担が増えたことが一番ツラかったです(笑)。また、30代になってから企業に就職したのですが、この年で会社に入ることはあらゆる点でチャレンジングだな、と感じました。2011年にNTSがトムソン・ロイター・プロフェッショナルに買収され、当時はずいぶんと働きやすい環境に変わったなという印象を持ったことを覚えています。独自のデータベースを持っており、自由に情報を扱えるようになったことも大きな違いでした。クラリベイトとして独立したことによる変化は、知的財産情報と学術情報に特化した会社になったことで、より業務内容がフォーカスされ注力すべきところが分かりやすくなったと感じています。
職務内容
お客様は企業の知財事業部や研究開発部、大学などです。お客様が新しく製品を開発したい、他社の特許がどうなっているか知りたい、という内容の相談を受けてプロジェクトがスタートします。営業と一緒にお客様の話や悩みを聞いて、解決したいことを探り出しながら、どういう調査を実施するのか決定します。その後はデータベースで特許や論文を検索して、ひたすらそれらを読み込んで分析する作業に入ります。最後に報告書に取りまとめて、お客様へ報告会をしています。繁忙期の時期には人にもよりますが、2~3のプロジェクトをかけ持っています。
仕事のやりがいを感じるとき
一人で特許や論文を読んでいてもそんなに面白くはないですが、最終的な成果物が出来上がってお客様のところで報告会を開いて、お客様に喜んでいただいたり、「ありがとう」とお礼を言われたりする時に、やりがいや役に立っている、という実感が持てます。ですので、そこのゴールを想像して、日々の仕事に取り組んでいます。
印象に残っているエピソード
3年くらい前に実施したJST(国立研究開発法人科学技術振興機構)のプロジェクトでは、JST主催の研究会にてプレゼンを行う機会があり、海外のトップ研究者もいる中で弊社の分析結果を発表したのですが、それが死ぬほどツラかったです。プロジェクトのテーマも難しい上に、もちろん英語で、そして、実際に分析をした中でキーパーソンとして浮かび上がってきた海外のトップ研究者を目の前にして発表を行う必要があり、その人たちから突っ込まれながら質疑応答までやり遂げたという事が自分の中では一番インパクトのある出来事として印象に残っています。ちなみにそのプロジェクトは「インパクト」という名前でした。
ワークライフバランスについて
クラリベイトはフレックスや在宅勤務制度もあるし有給日数も多いので、結構ワークライフバランスは良い会社だと思っています。在宅勤務もストレスなく出来てます。走ることが趣味ですが、コロナ禍でジムにも行けず、マラソン大会も軒並み中止されているので、最近は娘に懇願されて飼い始めたチワワの散歩がもっぱらの楽しみです。走れるようになったら、また皇居の周りを走ったり、東京マラソンにも参加したいです。
クラリベイトのここが良い/ここがこうなったらもっと良いというところ
良いところはどんどん会社が変わっているところです。考え方次第ですが変化を楽しめるどうかだと思っています。買収や独立は大変なことで、最初は戸惑いもありましたが変わることが刺激になって、より良い方向へ変わっていけるんだと思えるようになりました。一方で、こうなったら良いということは、個人的な課題かもしれないですが、会社の方針や、現在何が起きているのか、これから会社が何をやろうとしているのかをもっと把握できるようになると良いかなと感じています。
今後やりたいと、目指していること
今取り組んでいる事は機械学習で、将来的にはデータ分析手法を開発していきたいと思います。特許分析は大変なので、お客様はクラリベイトに依頼して下さるのですが、もっと簡単にできる分析手法を開発して、研究機関で使っていただけるようなプログラムを組めればと考えています。自分たちがやっていることは最終的には世の中を良くすることに役立っていると信じていますし、特許分析を通じて、お客様の問題を解決することで、より良い住みやすい社会を実現する手助けをできたらと思っています。